01家賃は本当に「東京の半額以下」なのか?

鹿児島市の民営家賃は55㎡換算で月。東京23区の同条件と比べ、月下がる計算です(実測値)。

天文館や鹿児島中央駅周辺の中心部でも、東京の感覚からすれば「同じ家賃で広さがほぼ倍」に近い水準といえます。

一方、同じ九州沖縄ブロック内では奄美市・那覇市と並ぶ上位グループです。県都として中心部の住宅需要が底堅いためと考えられます。

東京23区165,617円
鹿児島市75,283円
奄美市75,283円
那覇市73,533円

記事の最初に示した世帯別の家賃差がこの90,334円より小さく見えるのは、単身20㎡〜子2人世帯70㎡と、世帯ごとに想定する住まいの広さを変えて試算しているためです。

02「南国だから光熱費は安い」とは限らない

意外に思われるかもしれませんが、光熱費は東京比、水道代もと、いずれもわずかに高い水準です(夫婦2人世帯)。冷房期間の長さに加え、水道は事業体ごとの料金差が出やすい費目です。

食費は夫婦2人で月の節約になる一方、外食費はと逆方向に動きます。タイヨーなど地場スーパーの層が厚く食料品の物価は低めの傾向ですが、外食単価は品目によって東京より高いものもある、というのが実際の姿です。

FOOD & UTILITIES(東京23区比・夫婦2人)

食費−7,995円/月
外食費+3,441円/月
光熱費+941円/月
水道代+1,207円/月

「家賃は大きく下がるが、光熱・水道はほぼ変わらない」——この非対称を知っておくと、移住後の家計の見通しがぶれにくくなります。

03車の維持費が、単身の節約をほぼ食いつぶす

鹿児島市の車必要度は「必要(車1台)」。市電やバスの走る中心部を除けば、車1台を見込むのが現実的です。

軽自動車1台の維持費は、駐車場代・ガソリン・税や車検を含めて月約3万円(試算では)。ここで世帯間の明暗が分かれます。

  • 単身:家賃の節約−32,848円に対し、車が+29,993円。
  • 夫婦・子育て世帯:家賃の下げ幅が大きく、車を足しても大幅なプラス

つまり単身移住の損益を分ける最大の変数は「車を持たずに市電沿線・中心部で暮らせるか」です。国道3号・10号沿いの郊外に住むなら、車は前提と考えたほうがよいでしょう。

桜島の降灰がある土地柄、屋根なし駐車場では洗車の頻度が増えるという地元事情も、車の維持と無関係ではありません。

04子育て世帯は「年106万円」まで差が開く

夫婦+子2人(4歳・8歳のモデル世帯)では月、年間およその節約という試算です。想定面積が70㎡と広くなるぶん、家賃差(−114,970円)が最も効きます。

  • 給食費(小学校):東京比+386円とほぼ同水準
  • 公立学童保育料:東京との差はほぼなし
  • 3〜5歳:幼児教育・保育の無償化が適用

一方、子ども医療費の助成は、鹿児島市が(一部自己負担あり)、東京23区は(自己負担なし)。この点は東京の制度の方が手厚い状況です(こども家庭庁・令和6年調査)。

移住支援金は東京圏からの移住で世帯最大(就業等の要件あり)。月8.9万円の節約ペースなら、支援金だけで約の節約額に相当します。

05結局、月いくら変わる?(費目別まとめ・夫婦2人)

費目差額(月・東京23区比)
家賃−65,696円
食費−7,995円
外食費+3,441円
光熱費+941円
水道代+1,207円
自動車+29,993円
合計−38,109円
39位全国121都市の生活費ランキング(安い順・東京23区起点)。年間457,308円の差は、2人での国内旅行およそ4回分に相当する金額です。

06東京以外から移住を検討している方へ

ここまでの数値は「共通のものさし」として東京23区比で示しましたが、あなたの街からの差額は当然変わります。スマコスのシミュレーターは全国121都市を出発地に選べます。主要都市からの試算はこちらから。

なお移住支援金(最大100万円)はの制度です。それ以外の地域からの場合も、鹿児島市には独自の移住支援制度があります。公式情報はこちらから確認できます。

鹿児島市の公式移住サポート窓口・支援制度を見る →

現住所から鹿児島市への移住について試算する

この記事の数値はモデル世帯での試算です。現在地・家賃・子どもの年齢を入力すると、あなたの世帯に合わせた差額を30秒で確認できます。

無料でシミュレーションする

07よくある質問

東京23区の在住者・通勤者が対象で、就業・起業などの要件があります。金額は単身最大60万円・世帯最大100万円(子育て加算を含む場合あり)。年度ごとの予算枠があるため、検討時は鹿児島市の公式窓口での確認をおすすめします。

1月の平均気温は8.7℃(気象庁平年値)と、全国の県庁所在地の中では温暖な部類です。積雪はほぼなく、寒冷地のような灯油代の上乗せは試算に含まれていません。一方で8月の平均気温は28.8℃と暑さは長く、冷房費は東京と同等以上を見込むのが無難です。

市電沿線・中心部なら車なしの生活も選択肢に入ります。その場合、単身の月間差額は−2,124円から車の維持費分(約3万円)が丸ごと節約側に転じる計算になり、損益が大きく変わります。物件選びと車の要否はセットで検討することをおすすめします。