01家賃は東京の3分の1近く──月10.7万円の差の使い道

いわき市の民営家賃は55㎡換算で月。東京23区の同条件と比べ、月下がる計算です(実測値)。全国121都市の中でも最安級の水準です。

東京23区165,617円
いわき市59,100円
青森市61,633円
郡山市63,317円

いわき駅周辺から小名浜の港エリアまで市域は広く、常磐線と国道6号を軸に生活圏が点在します。同じ東北の青森市・郡山市と比べても一段安い家賃水準です。

記事の最初に示した世帯別の家賃差がこの106,517円より小さく見えるのは、単身20㎡〜子2人世帯70㎡と、世帯ごとに想定する住まいの広さを変えて試算しているためです。

02「東北=寒い」を裏切る気候──雪ほぼゼロ・夏は東京より涼しい

いわき市の1月の平均気温は、最深積雪は(気象庁平年値)。東北地方でありながら太平洋沿いの気候で、雪かきとはほぼ無縁の冬です。寒冷地のような灯油代の常時上乗せも試算に含まれていません。

さらに特徴的なのは夏です。8月の平均気温はと、東京より4℃前後低い涼しさ。「冬は雪なし・夏は涼しい」という組み合わせは、121都市の中でも希少な気候条件です。

スパリゾートハワイアンズで知られる通り、日照に恵まれた温和な土地柄。光熱費は東京比とわずかに高い程度で、気候による家計への負担は小さい街といえます。

03食費は東京より高い──その理由と家計への影響

意外な数字を先にお伝えします。いわき市の食費は夫婦2人で東京比と、むしろ高い実測値です。地方は何でも安い、というイメージとは逆の結果でした。

FOOD & UTILITIES(東京23区比・夫婦2人)

食費+4,845円/月
外食費−817円/月
光熱費+1,035円/月
水道代+591円/月

東京は大型店の競争で食料品が安く買える一方、地方都市は品目によって割高になることがあります。ヨークベニマルなど地場チェーンはあるものの、食費の節約は期待しないのが現実的です。それでも家賃の下げ幅が圧倒的に大きいため、合計では月4.5万円(夫婦2人)のプラスに落ち着きます。

車は1台が必要な生活圏で、維持費は月約2.7万円(試算では)。単身の場合は家賃の節約−38,733円の7割近くが車代に回り、手元に残るのは月9,430円です。

04地震の確率は121都市で最も高い水準──数字から目をそらさない

良い数字だけを並べないことを、スマコスは大切にしています。J-SHIS(防災科研)によると、いわき市で30年以内に震度6弱以上の揺れが起こる確率は、震度6強以上は。全国121都市の中で最も高い水準です。

家賃の安さと地震リスクは無関係ではありません。移住を検討する場合は、2000年基準以降の耐震住宅を選ぶこと、市のハザードマップ(津波浸水想定を含む)を確認することを強くおすすめします。なおこの確率は役場所在地点の値で、市内でも場所により異なります。

また、いわき市を含む福島県浜通り地域は、震災後の人口動態が特殊なため国の将来人口推計の対象外となっています。本記事に人口の見通しが載っていないのはそのためです。

05子育て:給食費無償・医療費は18歳まで自己負担なし

夫婦+子2人(4歳・8歳のモデル世帯)では月、年間およその節約という試算です。子育てにかかるお金は、次のようになっています。

  • 小学校の給食費:(東京23区も無償のため差額0円)
  • 子ども医療費:(こども家庭庁・令和6年調査)
  • 公立学童保育料:東京比──ここは東京より高い費目です

移住支援金は単身60万円・世帯100万円に加え、の加算があります(東京圏からの移住・就業等の要件あり)。子の加算は100万円の都市が多い中で30万円と控えめですが、子2人世帯なら最大160万円。月9.5万円の節約ペースと合わせると、支援金だけで約に相当します。

費目差額(月・東京23区比・夫婦2人)
家賃−77,466円
食費+4,845円
外食費−817円
光熱費+1,035円
水道代+591円
自動車+26,587円
合計−45,225円
15位全国121都市の生活費ランキング(安い順・東京23区起点)。年間542,700円の差は、2人での国内旅行およそ5回分に相当する金額です。

06東京以外から移住を検討している方へ

ここまでの数値は「共通のものさし」として東京23区比で示しましたが、あなたの街からの差額は当然変わります。スマコスのシミュレーターは全国121都市を出発地に選べます。

なお移住支援金(子加算込み最大160万円)はの制度です。申請は転入後3か月以上1年以内という期限があります。公式情報はこちらから確認できます。

いわき市の公式移住サポート窓口・支援制度を見る →

現住所からいわき市への移住について試算する

この記事の数値はモデル世帯での試算です。現在地・家賃・子どもの年齢を入力すると、あなたの世帯に合わせた差額を30秒で確認できます。

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07よくある質問

常磐線の特急ひたちで、いわき駅から東京・品川方面へおよそ2時間20分です。毎日の通勤圏ではありませんが、月数回の出社や帰省であれば無理のない距離感で、テレワーク主体の移住に向いています。

30年以内に震度6弱以上の揺れが起こる確率は88.56%と、全国121都市で最も高い水準です(J-SHIS・役場所在地点)。市はハザードマップで津波浸水想定を公開しており、内陸側・高台のエリア選びと2000年基準以降の耐震住宅の選択が現実的な備えになります。リスクと家賃・気候のメリットを並べて判断することをおすすめします。

子どもの加算額は自治体ごとに設定されており、いわき市は1人につき30万円です(100万円の自治体もあります)。一方で世帯100万円の基本額は全国標準どおりで、申請期限(転入後3か月以上1年以内)がある点にご注意ください。最新の要件は市の公式窓口でご確認を。